リブカラーズブログ Blog

教室に入れない子どもたち

こんにちは。
「色でヒトを元気にする」Live Colors代表色彩心理カウンセラーの柴田みつ恵です。

先日、ある中学校を訪問しました。
目的は不登校の子どもたちにをつかい心のケアをおこなうためです。
最近では心に問題を抱えた生徒、その保護者からの相談などスクールカウンセラーの需要が非常に多くなってきました。
しかし、残念なことにカウンセラーが学校に在籍する日は月に2回しかなく、このような状況では問題解決にはならないと感じました。

学校に着いてすぐに全学年の授業を見てまわり、最後に「ふれあいひろば」に行きました。
「ふれあいひろば」とは、学校に行くことはできても何らかの理由で教室に入ることができない生徒が通う教室です。

その日、教室には先生と数人の生徒がいました。
静まり返った教室、子ども達はひたすら自分の教科書やノートと向き合い何かを書き写している様子、
明らかに他の教室とは雰囲気が違います。

生徒に挨拶をした後、先生にお訪ねしました。
「子ども達と関わる中で、何か困っていることはないですか?」
「この教室にくるほとんどの子は自己表現ができません。喋ることが出来ないこどもたちにどう声をかけてあげれば良いのかわからなくなる時があります」
確かに表情もなく、うつむき加減の子どもにどう対応するかは難しいところです。

私は彼らに色を見せ、そっと声をかけてみることにしました。
「みんなにお願いがあります。色を貼る作業を手伝ってくれませんか?」
初対面の私をみて、おそるおそる2人の生徒が立ち上がりました。
しばらくすると、少し離れた場所にいた生徒も一人二人と傍にやってきました。

みんなには色紙とテープを渡し、準備したシートに色を貼るよう伝えました。
それぞれの質問に対しイメージした色を張る子どもたち。
「好きな色はピンクなのね」
「学校の色はこんな感じなんだ」
「青はお父さんのイメージなんだね」と、聞くと…
“コクン”とうなずく子ども達、色を通して生徒との距離が少しずつ縮まってきます。

最後は一人一人別室に来てもらい、選んだ色についての心理を伝えました。
驚く子、安堵する子、嬉しそうな顔をする子…
やっと彼らは小さな声で話し始めました。
カウンセリングの終盤には、笑顔をのぞかせる子ども達の顔がとても印象的でした。

『色』は言葉にできない心の声を引き出し、コミュニケーションへと繋げる為のツールなのです。

色彩心理にご興味ごのある方はコチラへ

学校でのカウンセリングやPTA向け講演会、教員向けの研修などもおこなっています。